2回目の高齢者施設でのボランティアヨガを終えて
– 新たな気づきと決意
2月10日、高齢者施設での2回目のボランティアヨガを開催しました。
あの日から、気づけば2週間が経ちました。
初回を終えたときは、「長年の夢が叶って嬉しい!」と、ただただ幸せな気持ちだったのですが、
2回目を終えた後は、少し気持ちがざわついていました。
なぜかというと——。
予想外の現実との対面
初回のクラスでは、看護師さんや介護士さんからも喜びの声をいただき、
高齢者の方々の温かい感想もたくさん届きました。
「やってよかった!」「次回も楽しみ!」とワクワクしながら迎えた2回目のクラス。
前回よりも多くの方がヨガの時間に集まってくださり、私はとても嬉しくなりました。
「前回のうわさが広がったのかもしれない!」と、勝手に期待を膨らませていたのです。
そんな気持ちでクラスの最初に、
「ヨガをしに集まってくれた皆さん、ありがとうございます!前回に引き続き、参加される方は手を挙げてください」
と問いかけました。
しかし——。
前回、笑顔でヨガを楽しんでいた方たちが、手を挙げてくれなかったのです。
少しやり取りをして、私はようやく気づきました。
皆さん、前回のことを覚えていなかったのです。
衝撃と向き合う2週間
高齢者施設だから、それは当然のことかもしれません。
でも、あんなに楽しい時間を一緒に過ごし、素敵な感想までいただいたのに
「すべて忘れてしまっている」という現実に直面したとき、
私は一瞬、何をしたらいいのか分からなくなってしまいました。
もちろん、年齢を重ねると物忘れが進むことは知っています。
私の父も「すぐに忘れる」とLINEを送ってくることがありますが、
「仕事じゃないし、どうでもいいことは忘れてもいいよね!」と、あまり深刻には考えていませんでした。
でも、楽しい時間も、大切な人のことも、すべてを忘れてしまう認知症。
その現実を目の当たりにし、言葉にできないほどの衝撃を受けたのです。
ヨガができること、私ができること
2週間、自分の気持ちを整理しながら、認知症について改めて学びました。
そして、ひとつの答えにたどり着きました。
「だからこそ、ヨガが必要なんだ。」
ヨガは、身体だけでなく心や脳にも良い影響を与え、認知症予防にもつながることが研究で明らかになっています。
適度な運動、深い呼吸、瞑想——それらは脳を活性化させ、認知機能の低下を遅らせる効果が期待されています。
「ヨガのブームは過ぎ去った」と言われることもありますが、ブームはいつか終わるもの。
しかし、ヨガは決して一過性のものではなく、誰もが続けるべきものです。
ヨガインストラクターの資格を持つ人は増え続け、
「働く場所がない」と言われることもありますが、
本当にそうかしら?
必要とする人がいる限り、ヨガが届く場所は必ずある。
自分で見つければいいだけのこと。
これからの活動について
引き続き、高齢者施設でのボランティア活動を続けていきます。
ボランティアなのでお金はいただきませんが、それ以上に大切な学びを得られる場だからです。
そして、認知症の方々がヨガの時間を楽しめるようにするだけでなく、
日々寄り添っている介護士さんや看護師さんたちの心と身体もケアできるようなクラスを作りたいと考えています。
ヨガを必要としている人に、どうやったらヨガを届けられるのか?
これからも考え続け、行動し続けていきます。
3月も引き続き、高齢者施設に伺います。
ヨガを通して、現状を理解し、社会に貢献できるように。
小さな一歩が、大きな変化につながると信じて——。